結露といえば冬場の窓ガラスや、夏にビールを注いだコップにつく水滴を思い出されます。
いつの間にかどこからともなく水がわきあがってきたようで不思議な気になりますが、空気中
の水蒸気が、冷えたガラスの面にぶつかって、エネルギーを失い、同じ様な沢山の仲間同
士がくっつきはじめて、段々水滴として大きくなったものです。
しかし、この水滴にまた熱を与えると、再び蒸発してもとの水蒸気に戻っていきます。
水(液体)はエネルギーを与えるとガス状の水蒸気になるし(気体)、エネルギーをどんどん
奪っていくと氷(固体)になってしまいます。
こうした変化を“相変化”といい、これらの変化は全てエネルギー(熱)の変化で起こるもの
です。
でも、こうした説明では結露の現象をよく理解することができませんので、もう少し分かりや
すい説明を以下にしてみました。
空気中には常に水分が含まれていますが、空気のもてる水の量は温度によって変化しま
す。
空気の粒をバケツに例えれば、温度が高ければ膨張してバケツは大きくなり、温度が下が
るとバケツは小さくなって水を少ししか持てなくなります。
今、温度20℃で湿度60%の空気が何らかの要因で冷やされて12.2℃になってしまうと、空
気のバケツは小さくなり、今まで入っていた水の量を持つことが精一杯になります。
この状態が飽和状態で、湿度100%。
更に冷やされると当然バケツは小さくなった分、水をこぼしてしまうことになりますが、これが
結露です。
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